倉敷藤花戦第2局を観てきた

将棋の女流タイトル戦のひとつ、倉敷藤花戦の第2局が倉敷で行われるということで、前日の歓迎会と翌日の公開対局を観に行きました。

将棋の公式戦、それもタイトル戦が公開で行われるということはとても珍しいんです。自分が知る限りでも竜王戦の第1局がここ数年公開されてるくらいでしょうか。なので通常の棋戦でも、女流棋戦でも滅多に観られるものではないタイトル戦の公開対局、気になるので行ってみました。まあ、挑戦者が谷口由紀女流二段というのもありますけどね。谷口先生は初めて指導対局をしてもらった先生なので、その先生が2年ぶりのチャレンジをするのを見届けたいって思ったんです。だから倉敷へ。

せっかくタイトル戦を観に行くなら前日の歓迎会も行きたいよねってことで、歓迎会に申し込んで行きました。

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大山名人杯に手を添える両対局者

谷口女流と里見香奈倉敷藤花、はからずも服装が紅白。それにしても倉敷藤花って肩書きすごくいいですよねえ。将棋を見るようになって間もないので、タイトルは2文字だと勝手に思っていたけど、何文字でもいいんだって気づかされました。倉敷藤花、字面も響きも美しい。

谷口女流は北九州で自分に指導したことを覚えるとのことで、それだけでありがたいって感じです。先日結婚式を挙げられたので、おめでとうございますと伝えることができました。

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棋士女流棋士の方々

将棋連盟の理事として来ていた清水市代女流六段がとってもチャーミングというか、素敵な方でした。背筋もピンとしてて可愛らしい声で、お話もすごく感動したし、さすが倉敷藤花通算10期の方でした。清水女流はこの数日前に女流王座のタイトル戦を里見香奈女流王座と争っていたのに今日は理事として来ている、なんだか不思議。 

菅井竜也七段と少し話したのですが、正直何を話したらいいかなあって悩んだんですよね。直前の順位戦でも負けていたし、少し前には反則もあったし。この時は岡山の話をしたのですが、対局の大盤解説会で……、

大盤解説会の動画はニコニコ生放送タイムシフトで見られると思うので、気になる方は見るといいですよ。ホントに会場かなりウケてましたから。

宮宗紫野女流二段には昇段おめでとうございますと伝えることができました。宮宗女流の名前、すごく伝統芸能に強そうって感じで、将棋にも合ってる名前だなあって感じなのですが、宮宗女流は結婚前は熊倉という名字だったみたいで、それはそれで穴熊と矢倉を思わせる名字で将棋が強そうです。

歓迎会、楽しいかったです。写真を撮ってくれた方、ありがとうございます。岡山の方もいたし、自分のように他県から来ている人もいましたね。

そして翌日が倉敷藤花戦第2局の対局日です。持ち時間がそれぞれ2時間の対局で午前中2時間は非公開の場所で指し、昼食休憩で公開対局のホールへ移動し、そこから続きを指すという、ユニークな対局システムです。

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対局再開前

対局中は撮影ができないので、対局再開前の様子です。ホールなので前の方に座ることもできたのですが、対局の緊張感のため少し後ろから観ていました。午後からも合計2時間程度は持ち時間が残っているので、一度大盤解説会場にも行ってみました。ちょうどその時に菅井七段のあの話が聴けたのでよかったです。あと対局しているホールでは解説がなく、大盤で局面だけが見えるという感じで、棋力のない僕には局面と指し手の良し悪しがわからないってのもありました。それでもタイトル戦の対局を観られるということの良さはあります。

対局は里見香奈倉敷藤花が勝ち、第1局に続いての連勝で倉敷藤花防衛となりました。第1局は谷口女流が勝ちそうな展開までいっての逆転負けだったとのことで、そこで勝ててたら第3局まで続いたけど……とタラレバを言ってしまいたくなる切ない結果となりました。タイトルってやっぱり遠いんだな……と思いました。0か1かのことなんだけど、タイトル獲得数を0から1にするのはとてつもなく険しい道なんだと。記者会見の谷口女流も悔しそうでした。


第26期大山名杯倉敷藤花戦三番勝負第2局終了後 谷口由紀女流二段 記者会見

倉敷にまた戻ってきて欲しいです。そして里見倉敷藤花は強かった。

あと、対局が非公開の間の午前中にこれを食べました。

桃の時期が終わっていたので、桃のパフェが食べられなかったのが残念でした。