電子レンジ、即死。オレ悲し。

先日ウチの電子レンジがモノを温めてくれなくなった。何の前触れもなくその時がやってきた。
その前の日までちゃんと冷凍したごはんを温めてくれたのに、次の日にしてみるとレンジの音がやや大きいものの、中の灯りはつくしクルクル回る。でも温めてくれない。昨日と今日とで何かが変わるわけでもないのに電子レンジはごはんを温めてくれなくなった。その日から日常は非日常になったのだ。電子レンジのある世界から電子レンジのない世界になったのだ。
1日様子をみたらキゲンを直して温めてくれるかなと思ったけど、待てど暮らせど電子レンジは温めてくれることはなかった。もう冷凍庫は食べものを冷凍する場所ではなく、ただの氷の世界になってしまった、食べることができないのだから。
温めてくれなくなるにしても、どうして急なのか。だんだん温めなくなってくれても良かったんじゃないのか、そんな想いが巡る。だんだんと暗くなるレンジの中、回転がおそくなるターンテーブル、そして温まりにくくなったごはん。量が多いわけじゃない、時間がかかるようになったのだ、そんな静かな、ゆっくりとした別れをしたかった。しかしそれももう後の祭り、電子レンジが温めてくれなくなったことに変わりはない。
そうだ次は回らないのがいい、もう回ることのない世界、この地球を飛び出し回転しない世界へ行きたい。回らずに温かい、そんな世界に私は住みたい。大きなものも、角ばったものも温められる、そんな世界へ。
ていうか回らないの電子レンジもそれほど高くないのね。